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寝ている間に歯科治療

~静脈内鎮静法のご案内~

こんな経験ありませんか?

・怖くて歯医者に行けない!
・嘔吐反射があって、歯科治療を受けられない!
・今までに局所麻酔や歯科治療で気分が悪くなったことがある!
・恐怖心を取ってくれる方法があったらいいのに!と思ったことはありませんか?

静脈内鎮静法をご存知ですか?

静脈内鎮静法とは不安を取り除いてくれる鎮静剤を用いて、患者様は寝ているような状態で局所麻酔を併用し歯科治療を行うため、治療中のストレスをほとんど感じません(無痛治療)。
また、全身麻酔ではないので呼吸を止めたり、入院で行うことはなく、通常の歯科ユニットで日帰りで行えます。
鎮静中は歯科麻酔専門医が常時監視し、担当が歯科治療に専念出来るようにしています。
帰宅時にはしっかりと安定するまで、歯科麻酔専門医で管理させてもらい、安全な状態で帰宅してもらいます(付き添いの方がいるとさらに、安全です)。

下記のようなメリットとデメリットがあります!

*メリットは

①恐怖心がなくなります。
②歯科治療中(特に型取りや奥歯の治療)の嘔吐反射は精神的な原因が多く、鎮静を行うと消失します。
③血圧や脈拍が安定します。
④歯科治療中の記憶があまり、残りません。
⑤日帰りで行えます。
⑥長時間の手術(親知らずの抜歯やインプラント手術)のストレスがなくなります。
⑦点滴より鎮痛剤などを投与できます。

*デメリットは

①当日は乗り物の操縦が出来ないです。
②術後にアルコールが飲めないです。
③点滴が必要です。
④麻酔時間を入れると治療時間が普段より長いです。

どんな手順で行うの?

当日は歯科麻酔医による問診を行います。
その後、トイレに行ってもらい、診療室に入室します。
入室後に血圧計と脈拍、動脈血酸素濃度を測るクリップをつけます。
異常値でなければ、静脈路を確保し点滴を行います。
点滴から鎮静剤(不安を取り除いてくれる薬)を体重から算出した量を投与します。
投与後1~2分で気分が落ち着いてきて、入眠します。
声掛けに反応する程度(声かけしないと寝ています)で、局所麻酔を行い、局所麻酔が奏功したら、歯科治療を行います。

術中はモニタリング により、異常時(疼痛や低酸素症など)には迅速に対応が可能です。
終了次第、鎮静剤を止めて、覚醒を待ちます。
来院時と同じ状態になったら、帰宅です。

行う前の注意事項は?

1. 体調は整えてきてください(鼻呼吸が困難な時には避けましょう)。
2. 内服薬は事前に担当医へ伝えてください。(大抵の薬は継続しますが、糖尿病の薬は 食事を抜いた場合は内服しないでください)。
3. 鎮静中の悪心・嘔吐予防に2時間前から禁食、1時間前から禁水してください。

行った後の注意事項は?

1. 安静に過ごしてください。
2. 車・自転車・バイク等の乗り物の操縦は控えてください。
3. アルコールは飲まないでください。
4. 常用薬は継続してください。心配な場合には歯科麻酔医にお尋ねください。
5. 帰宅時には付き添いの方がいると安全です。

鎮静薬へのアレルギーや内服薬との相互作用、現在の体の状態によってはかけられない症例もあります。
既往歴や内服薬、アレルギー等ある場合には、担当医または歯科麻酔担当医の里見までご相談ください。

歯科医師/日本歯科麻酔学会専門医 里見 ひとみ

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歯科医院で出来るもうひとつの検診
~お口のガン検診~

こんにちは
夏は始まったばかりだというのに、うだるような暑さに早くも音を上げております。

皆さんも体調には気を付けておられることとは思いますが、たまには専門の医療機関で検診を受けて、日々の体調管理に役立ててください。

さて、皆さんが歯科医院で「検診を受ける」というとどのようなものを思い浮かべますか?
むし歯ですか?それとも歯周病ですか?実はそれ以外にも、私たちにできる重要な検診として、「口腔がん検診」というものがあります。今回はそれについてご説明致します。

「口腔がん」て何?

「口腔がん」とは、口の中やその周囲に出来るがんのことで、できる部位によって、舌がん、歯肉がん、口底がん、頬粘膜がん、などと呼び方が変わります。
「口腔がん」は、体に出来る癌の全体の僅か2%程に過ぎませんが、以前に比べて患者数は急激に増加しています。また、「口腔がん」に罹患すると死亡率は約46%と、半数近くの方が亡くなってしまう恐ろしい病気です。

「口腔がん」の症状

「口腔がん」には、他のがんと違い、目で見て、手指で触れることができるという大きな特徴があります。
皆さんも、自分のお口の中に下のような症状がないか確認してみましょう。

①口の中に硬いしこりがある。
②口の中からが出る。
③20日以上治らない口内炎がある。
④口の中が痛いしびれる。
⑤口の中が腫れている。
⑥口の中に白い部分、または赤い部分がある。

「口腔がん」になりやすい人

「口腔がん」には、その人の生活習慣が大きく関係します。
下記の項目に心当たりのある方は、特に気を付けましょう。

①1日にたばこを10本以上吸う。
②葉巻やパイプを吸う。
お酒を飲むとすぐに顔が赤くなる。
④アルコール度数が強いお酒が好き。
⑤舌やほっぺたをよく咬む
入れ歯が同じところにいつも当たって痛いが、我慢している。

「口腔がん」検診について

診療所で行う検査の基本は、問診、視診、触診です。
当院では、ベルスコープという口腔内観察装置を使って、口腔粘膜をより詳しく観察することができます。
疑わしい病変を発見した場合は、すぐに専門の医療機関に紹介します。

「口腔がん」の治療法の多くは外科手術です。舌や顎、頬の一部もしくは大部分を切除せざるを得ず、審美的にも機能的にも大きな障害が残ります。
最低でも1年に1回は検診を受けましょう。

歯科医師 松崎麻美

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ヒトラーは1945年に死亡
歯と頭蓋骨の分析

アドルフヒトラー。第二次世界大戦時、ドイツにて圧倒的なカリスマ性で独裁政治を行い、ユダヤ人を迫害した悪名高い歴史上の有名人。
映画の題材になり、最近ではヒトラー独裁政治の象徴ハーケンクロイツのマークが、デザインに使われると全国ニュースとしてお茶の間に流れるなど、知らない人がいない人物だと思います。

ところでヒトラーについての都市伝説を聞いたことはありますでしょうか。
第二次世界大戦時、ヒトラー率いるドイツはUFOを完成させ、自殺と見せかけ月の裏側へ移住し、現在も生きている。
何らかの方法でブラジル、アルゼンチンに移住し余生を過ごしたという文章がCIAの機密文書にあった。
などなど、、、

残念ながら、そういった都市伝説は、科学研究の力で完全に否定されてしまいました。

http://www.afpbb.com/articles/-/3175341

【5月21日 AFP】ナチス・ドイツ(Nazi)の独裁者アドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)が1945年にベルリンで死亡したことは間違いないとする研究論文がこのほど発表された。
研究者らは、ロシアで保管されている歯を調べ、青酸カリと銃弾によって死亡した可能性が高いとの結論に至った。

シャルリエ氏ら5人の専門家からなる研究チームの論文は、欧州内科学会の「European Journal of Internal Medicine」誌に掲載された。

ロシアの連邦保安局(FSB)と国立公文書館は2017年3月と7月にヒトラーの遺骨の調査を許可した。
調査の許可は1946年以来となった。
シャルリエ氏によると、いくつかの虫歯やの義歯を調べたところ、白い歯石の付着が確認でき、また肉の繊維の痕跡はなかったという。
ヒトラーはベジタリアンだった。

シャルリエ氏は、今回の研究によって死因を特定することが可能になるとしている。
「これまで、自らの命を絶つために青酸カリを使ったのか、それとも銃で頭を打ち抜いたのかは不明だったが、おそらくその両方だったのだろう」
歯の分析では火薬の痕跡が見つからなかった。
これは銃を口にくわえて発砲していないことを示唆するものだ。
おそらく首や額に向けて発砲されたのだろう。
他方で、虫歯に青みがかった付着物を確認しており、青酸カリと義歯に含まれる金属の化学反応が起きたことが考えられる。
との研究結果が出てしまったのです。

ちなみにアドルフヒトラーは歯医者嫌いで有名だった。
という話は聞いたことあるでしょうか?
ヒトラーは幼少期、劣悪環境下で食生活をしていたため、晩年歯周病や虫歯に悩まされていたそうです。
1944年には1年で10個以上の歯の詰め物を行った記録が残っており、右側の歯にはブリッジがあり、1944.7.22のヒトラー暗殺未遂事件の際は破片が顔に当たりブリッジがはずれてしまい非常な痛みに苦しんだとの逸話も残っています。

現在の技術の進歩で、歯から故人の死因まで特定できるようになってきました。
歯科の世界では最近、3Dプリンターや3Dカメラによる詰め物の型取り制作、虫歯だけを取り除く薬、歯の銀行(ティースバンク)、マウスピースによる矯正などなど、様々な新しい技術が実用化され始め、治療結果も良好な成績を残すようになってきています。

アドルフヒトラーみたく歯に悩むようになる前に、しっかり歯をケアしていきましょうね。
気になる治療法等ございましたらお気軽にお尋ねください。

歯科医師 渡辺知明

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ジルコニアインプラントとは

皆様こんにちは。

今回はインプラント治療において、現在主流である金属性インプラントに代わるジルコニア性インプラントをご紹介したいと思います。

そもそも、ジルコニアって何?
常温で酸やアルカリに対して安定し、酸化被膜による耐腐食能もある酸化物です。
医療分野で用いられるジルコニアは、差し歯(歯への被せもの)や、(整形外科分野)で人工関節として使用される材料のことです。

削り出し加工の研究開発・技術革新によって、時代の変化とともに使用される頻度が急増しています。

口腔内で使用する材料として非常に優秀で、軽さや審美性(歯に近い透明感や白さ)があり、長年の使用でも壊れにくい強度(金属に匹敵する硬さと耐久性)や生体適合性を持ち併せています。

このジルコニアの特性を活かしたインプラント治療が、注目を集めています。

インプラント治療に求められる材質って何?

インプラント治療とは、歯を失ってしまった部位に人工の歯根を入れ、歯根の上に被せ物をすることで天然
歯の代わりに機能させる治療法です。
他の歯を傷つけることなく機能することが出来、ご自身の歯に近い感覚でしっかり噛めるため、治療効果は高いです。

現在までインプラント治療は50年以上にわたり研究されており、最も安定し骨と強固に結合し機能する材料としてチタン(金属)が挙げられます。
チタンはアレルギー反応の起きにくい金属で生体適合性に優れ、口腔内で機能するために必要な強度もあります。
インプラント治療は、顎の骨の厚みをレントゲンにて確認出来れば、ご年齢を問わず行うことが出来ますが、金属アレルギーの方だとチタンインプラントを埋め込む事が難しいです。

インプラント治療では顎の骨の中に人工歯根を埋め込むため、長期にわたり生体内で安定する材料でなければなりません。
ジルコニアは、生体適合性に優れており、アレルギー反応は現在まで報告されていません。
金属アレルギーの方も、治療の選択肢としてインプラント治療を選択出来るようになっています。

近年、ジルコニアもチタンと同じく骨と結合する性質を持つことが分かっており、チタンインプラントに劣らない長期安定の研究結果が出ています。
使用者の数が年々増加傾向にあり、歯科医療先進国であるヨーロッパ、アメリカで35,000本以上埋入実績があります。

また、素材自体が白いため、自然な見た目となります。
マイクロレベルで表面が滑らかなため、人体(歯肉など)との親和性も高いです。

また金属と並ぶ良い性質として、プラーク(歯垢)の蓄積が大幅に少なくなることが挙げられます。

このためプラーク量の低下によりインプラントが脱落する理由の第一位であるインプラント周囲炎のリスクを低減させる事が出来ます。

ジルコニアインプラントであれば自然の歯と同様の白い素材で、薄くなった歯茎であっても、歯茎に灰色のリングや影が見えることはありません。

インプラント手術に使用する器材は?

金属製インプラント手術に使
用される器材は金属製です。
ですが、ジルコニアインプラ
ント手術の際はインプラント
体だけでなく、外科的治療範
囲に直接接触する器具は、す
べてジルコニアで作られてい
ます。

金属に対するアレルギー体質の方は今まで、インプラント治療を断念せざるを得ませんでした。

インプラント治療は保険適用ではないため、自由診療となりますが金属アレルギーをお持ちの方でも歯を失った場合の治療選択肢が増えたことはとてもすばらしい事であると感じます。

日々歯科材料は進歩を重ねているため、
我々歯科医師は最新の医療を提供出来
るよう準備をします。

歯科医師 後藤祥太

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インビザライン/マウスピース矯正

キレイで目立たないマウスピース矯正を皆さまご存知でしょうか?
矯正といえば金属のワイヤーが歯についていて目立つ状態で数年過ごさなければならないものというイメージが強い方が多いかと思います。
「本当は矯正したいけれども、ワイヤーが目立ってしまうのは嫌だな,,,」という理由で矯正に踏み切れなかった方も多くいると思います。
しかし最近の技術の向上により、透明なマウスピースによる矯正が可能になり、適応症例も格段に増えてきていることをご存知でしょうか。

今回はマウスピース矯正/インビザラインについてご紹介しようと思います。

マウスピース矯正/インビザラインとは。
インビザラインはアライン・テクノロジーという会社によるマウスピース矯正です。
マウスピース矯正のシステムは、いろいろな会社が出しているのですが、アライン社のインビザラインは症例数がとても多く、現在までに約600万人もの歯並びを治してきたシステムです。
日本ではまだまだ認知されていませんが、世界ではこの矯正システムが主流になってきている国も多く存在します。

インビザラインの特徴

・目立ちにくい
透明なマウスピースによる矯正治療ですので、とても目立ちにくいです、そのため人前に出ることが多い方でも安心して矯正治療を受けることができます。

・取り外し可能
食事の際、取り外しが可能なため、いつもと同じように楽しくお食事を楽しむことができます。
また一世一代の行事(結婚式、面接など)の際も、ご自身で取り外すことが可能です。

・金属フリー
金属を一切使っていないので、金属アレルギー等に不安のある方も安心して治療を受けていただくことができます。

・清潔
取り外しが可能なため、丸ごと洗浄することが可能です、また歯ブラシの際なども取り外してしっかり磨くことが可能です。
そのため虫歯のリスクや歯周病のリスクも従来より少なくすることが可能です。

・期間が短い、来院回数が少ない
インビザラインは最新の技術の結晶です、コンピューターにより、現在の状況を分析し、今後の歯の動きを予測、3D画像にて確認、治療計画をチェックすることが可能です、そのため、最低限の治療回数で矯正を行うことが可能です。(症例による)

・痛みが少ない
従来のワイヤー矯正ではブラケットと呼ばれる金属の突起が歯にくっついてしまうため、口の中を傷つけてしまったり、口内炎ができやすいというデメリットがありました、マウスピース矯正では、金属のブラケットが存在しないため、痛みや不快感がすくない治療をおこなうことが可能です。

近年日本においても、歯並びや歯の白さについて注目を集めるようになってきました。
これから矯正治療を行いたいと考えている方、マウスピース矯正について詳しく知りたい方は当院スタッフまでお気軽にお尋ねください。

 

歯科医師 渡辺知明

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舌で健康チェック

最近、メディアなどで口腔と全身には深い関わり合いがあることが度々紹介されています。皆さんも目にしたことがあるのではないでしょうか。

『舌に異常があると、糖尿病や心筋梗塞・動脈硬化のリスクが上がる!?』
『舌をみれば健康状態は把握できる!!』

果たしてこのようなメディアコピーは真実なのでしょうか?
今回はその真偽と理由についてご紹介したいと思います。

「舌の役割って?」

①味わう
舌は味を感じる重要な器官です、苦味、酸味、塩味、甘味、旨味など様々な味を感じることのできる繊細さを持っています。
いつもと同じ食事の味が何かおかしい?と感じるようであれば、体の変化のサインです。

②食べる
舌は食べ物を頬と挟み込み歯の上にのせることで効率的に噛むという事を皆さんは無意識にやっています、
これは舌が自由自在に形を変えることができるからです。
ご飯を食べるときに舌を噛んでしまう事が頻繁に起きる方は舌の動きが鈍っているのかもしれません。

舌の先の感覚は口の中で一番感覚が鋭い場所と言われています。
例えば髪の毛一本でも口の中に入っていると気づきますよね?
腕に髪の毛が乗っかっていても気づく方はそんなにいないでしょう。

③歯並びを整える
歯は常に動いています。
このため力が加わると移動してしまいます。
矯正治療は正にこの歯の特性を利用したものです。
筋肉の塊である舌は頬の筋肉と歯を挟み込むことで歯を正常な位置に誘導し保持する働きをしています。
歯を正常な位置に維持するため舌と頬の筋肉により歯を誘導しています。

「味の感じ方が変わると要注意!!」

米国の研究結果(97年 米国医師会雑誌JAMA掲載)で高齢者の塩味を感知する能力は、健康な若い人に比べて約12分の1、つまり約12倍の塩を使わないと若い頃と同じ味に感じられないと述べられています。

こうした違いが生じるのは加齢とともに「味覚障害」を発症する人が増えているからだと考えられています。
味覚障害とは、名前の通り 味が感じられなくなっていく症状がみられる疾患です。
〝味〟は食べ物と接触する舌にある味蕾が受けた刺激が信号として脳に伝達されて感じるものです。

この信号伝達に何らかの乱れが生じると、味の感じ方がおかしくなります。
この乱れは、ストレスや体調不良、高齢者が飲んでいることの多い降圧剤や糖尿病治療薬によって引き起こされる事もあります。
味覚障害を放置して、濃い味付けの食事ばかりを摂っていると塩分の過剰摂取となり、高血圧や動脈硬化のリスクが生じるのです。

「味覚障害を予防するには?」

①亜鉛摂取
亜鉛には味蕾の再生に不可欠な栄養素です。
牡蠣をはじめとする魚介類、牛肉やレバーや卵黄に多く含まれています。

②唾液腺マッサージ
唾液がよく出るように両頬の上の奥歯あたり(耳下腺)や
下顎の骨の内側の柔らかい部分(顎下腺)
を5〜10階指で優しくマッサージして唾液腺を刺激することで唾液の分泌を促しましょう。

「舌が衰えると肺炎に!?」

高齢になり舌や喉の筋肉が衰えるにつれて食べる機能(摂食嚥下機能)も低下すると考えられています。
機能の低下は、低栄養や誤嚥性肺炎の引き金になります。
食事のときによくむせる、1回で飲み込めない、薬がつかえる
といった症状の改善、予防のためにも日頃から口まわりの筋肉を鍛えることをお勧めします。

「舌で健康状態を把握するには何を見ればいいのでしょう?」

舌のチェックは主に
①色
②舌苔
③形・大きさ
の3点です。

【・舌の先が赤い】
風邪の初期や気管支の炎症が考えられます。

①色

舌は健康状態により非常に多くの色を呈します。

赤い…熱、脱水、うっ血

薄い…貧血、冷え

紫…循環障害、呼吸障害

②舌苔

舌の上にコケのように乗っている汚れです。舌苔の量から健康状態を知ることができます。

多い・無い…上部消化管の異常が考えられます。

黄色…熱がある、脱水している

白い…水分多量 冷え

③形・大きさ
舌は自由自在に伸縮でき、大きさや形で健康状態を図ることは困難かもしれません。
しかし循環や臓器の障害により異常が出てくることがあります。

【・溝がある、舌の表面に溝や亀裂が入っている】
栄養不良や貧血が疑われます。

【・舌がやせて薄い。】
脱水症状が続くと舌の血管に流れる血液が減少し舌がやせて薄くなることがあります。

【・舌が太く厚い】
肥満傾向がある、胃腸や腎臓が弱り、浮腫がおきている可能性が考えられます。

【・斑点】
冷え性、末梢血行不良が考えられます。

このように舌からは様々なことが分かり、全身と深く関わっています。
季節の変わり目のため体調も崩しやすいかと思います。
体調の管理と健康のチェックに舌を確認してみてくださいね!
舌に関して気になることがあれば、お気軽にご相談ください!

歯科医師 三浦貴澄
歯科医師 岸結城

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WDAI BASICCOURSEへ参加してまいりました

待ちに待った春到来ですね。皆様いかがお過ごしですか。

先日、ストローマン・ジャパン協賛の WDAI BASICCOURSE< へ参加してまいりました。

WDAI は Women   Dental   Academy   for Implantology の略式名で、インプラント治療を主軸とした包括的臨床を志す全ての女性歯科臨床家(歯科医師、歯科衛生士および歯科技工士、その他すべての歯科関係者)の研修、活躍支援することを目的とした学術団体です。

設立者には日本歯科大学でご活躍されている柳井智恵先生はじめ、東京医科歯科大学の立川敬子先生、ご開業をされている田中道子先生、渥美美穂子先生など多くの先生や歯科衛生士の方がいらっしゃいます。
今回のコースでは幸運なことに上記の先生方から直々に講義・実習の指導を受けることができました。
中でも最も印象深く、皆様のお役にも立てるような講義内容についてお伝えしたいと思います。

<欠損歯列の診査・診断と治療計画>

田中先生はインプラント治療に長く携わってこられた先生で、膨大な臨床経験をお持ちです。
ご自身でも私の人生の半分はインプラントとおっしゃっていたほど、インプラント治療に大変情熱的でいらっしゃいます。
そんな先生ご自身が経験された多様な症例をお話しいただきました。

その中でも、皆様にもお伝えしたいこととして

「歯の欠損数があるラインをこえると進行性病変となり咬合崩壊を招く。
咬合支持域を失った欠損歯列に戦略的にインプラントを配置することによって確実な咬合支持を獲得できる。」

ということが挙げられます。

つまり、インプラント治療は失った機能を回復させるだけでなく、他の残った歯を守る防波堤の役割も担っているということです。
例えば、奥歯がすべてなくなってしまって前歯だけで噛んでいたり、奥歯があっても上や下の顎に相手となる歯がなく、すれ違いの咬み合せになってしまっている場合は、そのままの状態にしておくと残っている歯が一気に抜けてしまう可能性が高いのです。

上下の歯に加わる最大の力は成人男性で前歯で 15 キログラム、犬歯で 25 キログラム、小臼歯で 40 ~ 50 キログラム、大臼歯で 60 ~ 70 キログラム程度と言われますが、個人差はあるものの様々な歯種おおよそ計 28 本で支えていたこれらの咬合力を、歯を失った残りの歯で支えていかなければならなくなった時、残りの歯に過度な負担がかかるのは容易に想像がつきますね。

少し専門的になりますが、インプラントの埋入計画を立てる時の一助となる残存歯の診査方法に Eichner の分類、宮地の分類というものがあります。

Eichner の分類とは臼歯部での咬合支持域を左右それぞれ小臼歯群、大臼歯群の4つのグループに分け、その支持域内で対合関係があるグループを A 、4つの支持域全てには対合関係がないグループを B 、対合関係のまったくないグループを C とします。

さらに、臨床的に重要になってくる B グループの中で、 3 つの支持域に対合関係があるものを B1 、 2 つの支持域に対合関係があるものを B2 、 3 つの支持域に対合関係があるものを B3 、支持域外(前歯部)に対合関係があるものを B4 とします。

宮地の分類は咬合支持数と歯数の 2 つの指標により無歯顎までのすべての欠損歯列を 4 つのエリアで表現します。
この 4 つのエリアは、欠損歯列の難症例の範囲を客観的に確認でき、また難症例までの距離を大まかに捉えることができます。
先ほどのあるラインとは、 Eichner の分類でいう B3 や B4 を、宮地の分類ではハイリスクエリア咬合支持数 6 ー 5 を指します。
このラインをボーダーラインとし、さらなる咬合崩壊を招く前にインプラントによって新たに咬合支持を確立することが、咀嚼機能の維持安定につながるため、治療計画を立てる上で大変重要になってきます。
まさに田中先生が「戦略的に」とおっしゃっていた部分だと思います。
私も大変重要なポイントをご教示いただき、日々の臨床での考え方の整理ができました。

最後になりますが、田中先生が私達に伝えてくださった言葉があります。

「薫習 ( くんじゅう ) 」

物に香が移り沁むように、あるものが習慣的に働きかけることにより、ほかのものに影響、作用を植え付けること
インプラント治療にかかわらず、歯科医師として臨床に関わること全てを自身に沁み込むように日々学び続けるという理念が深く心に響きました。

これからも皆様のお力になれるように全力をつくしてまいります。

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死亡リスクを高める「口の衰え」を防ぐには!

皆様こんにちは。先日は東京に大雪が降り、交通機関が大きく乱れましたね。
東京都心 部は非常に雪に弱いなぁとつくづく実感いたしました。

その数日後に、患者様がお話ししていましたが、『最近は同じマンションの住民が自分も含め、みんな70歳を超えてしまっていて、誰も雪かきなどをしに降りてこなくなってしまった。結局、自分一人で雪かきをした。』と おっしゃっていました。
この方の様に、元気に年を取るという事がいかに重要であるかを考えさせられました。

先日老化予防について、東京大学高齢社会総合研究機構により興味深い研究結果が発 表されました。
「口の衰えが死亡のリスクを高める」という事が明らかになったそうです。

調査はまず、介護を必要としない状態の65歳以上、約2000人に以下の6項目のうち、いくつあてはまるかを調べたそうです。

1.残っている歯が20本未満
2.かむ力が弱い
3.舌の力が弱い
4.舌を巧みに動かせない
5.硬い食品が食べづらい
6.むせやすい

このうち3つ以上あてはまる人は口の衰えを感じているグループになります。
約4年間追跡調査をした結果、死亡率を比較したところ、口の衰えを感じていないグルー プを1とすると、口の衰えを感じているグループは、2.09倍、死亡リスクが高いことが分かったそうです。

また、介護が必要になった割合では、口の衰えを感じているグループは衰えを感じていないグループに比べて、2.35倍リスクが高いという結果だったそうです。

調査をした東京大学の飯島教授によりますと、「口が衰えてくると、例えば硬い物を避けるようになってくる。そのため咀嚼の筋肉が鍛えられなくなり、さらに噛めなくなってくる。
食事にも偏りが生じて全身の筋肉も少なくなり、さらに全体の身体機能の低下につながる。」ということでした。

以前、ご紹介した「卑弥呼の歯がい―ぜ。」の通り、良い歯でよく噛むことが健康を維持するために非常に重要なのですね。

また、飯島教授によりますと、特に口の働きが衰えている人は、噛みにくいという理由で、肉類などのかみ応えのある食品を避けている人が多い傾向にあったということです。

お肉を食べることによって、タンパク質を取れるだけでなく、しっかりと噛む必要から咀嚼能力も維持されるので、出来ればお年寄りの方々も積極的にお肉は食べていただいた方が良いとご提案されていました。

最近は、肉のかみ応えを嫌うだけでなく、太ることを気にしてお肉を食べる事を避けているお年寄りの方が増えているそうです。

65歳以上の高齢者1048人の体格と生存率の関係を8年間追跡調査した結果も報告されています。

意外なことに、太い人に比べて細い人の生存率の方が低くなっていることが分かりました。
普通か太っている人の方が長生きしていることが分かりました。
このことから見ても、太ることを気にしてむやみに肉を避けるのではなく、なんでもバランスよく食べることが重要なようです。

また、ただ食べるのでは無く、楽しんでいろいろなものを好き嫌いせずに食べる事。
また 家族や友人とのおしゃべりも大切だそうです。つまり口をよく動かして、少しでも口の衰えを防ぐことが健康の秘訣であるとのことでした。

国際連合によりますと、65歳以上の人は高齢者と定義付けられております。
しかしながら、一言で65歳以上と言っても、元気に活動している方もいれば、身体の不調を抱え、家にこもったり病院や施設で介護を必要とされている方もいらっしゃいます。

元気に活動している高齢者と介護を必要としている高齢者では生活の張りも人生の楽しみ方も違ってくると思います。
当然、自分もあと何十年かしたら65歳を超えて高齢者になるわけです。
願わくば高齢者になった時に、自分のことは自分でできるように健康でいたいので、出来る限りの健康対策は今からしていきたいと思います。

平成29年(2017)年に国立社会保障.人口問題研究所が公表した将来推計人口の推計によりますと、2053年には日本の総人口は9924万人と約2800万人減少するそうです。
しかし、総人口が減少する中で高齢者が増加することにより高齢化率は上昇を続け、2036年に33.3%で3人に1人になるそうです。

高齢者同士が、助け合い楽しく暮らせる社会を作っていきたいと思います。
そのためにも、お口の健康は是非維持していきたいものです。

歯科医師 大庭美和子

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OAM大口式インプラント法ベーシックコースに参加してまいりました

皆様こんにちはいかがお過ごしでしょうか。
秋の行楽シーズンも終わり、町中が色とりどりのイルミネーションで飾られるクリスマスシーズンになってまいりました。暖かくして、夜の散歩に行きたくなる季節ですね。

私は、今年の7月に(株)エイペックスメディカ主催の大口式インプラントシステムの女性 限定のセミナーに参加させていただきました。

当初、女性歯科医師に向いている大口式と お聞きして、勝手に体力的に労力を要さない術式だと思い込んで参加してしまったのですが、その講習会を受けさせていただいた結果、全く違った意味で女性に向いているという事を学びました。
百聞は一見に如かずです。

講師の山口葉子先生は現在、昭和大学歯学部インプラント歯科学講座で講師をされていて、 歯科大病院での臨床、学生への指導、並びに私のような一般歯科医師へのご指導も多忙な中、時間を割いて下さってます。
大変、頼りになる先生でございます。

インプラントの埋入窩を形成する方法としては、世界中でもドリリングにより骨を切削していく方法が一般的です。
インプラントシステム発祥の地は欧米であり、このドリリングによる方法は大きく頑強な骨格を有するアングロサクソンやゲルマンには適した方法と言えるでしょう。
しかしながら、我々モンゴロイドは前者よりも脆弱な骨格を有しており、このドリリング方式では対応できない症例が多々あります。

さらに、欧米と日本を比較すると抜歯に至るまでの期間にも差があると思われます。欧米では割と早期に抜歯の決断をする傾向がありますが、日本では民族性の違いからも歯周病や根管治療をできるだけ試みて、出来るだけ歯牙を保存しようとする傾向があります。
それ故、最終的に抜歯になってしまった場合、残された周囲の骨はより脆弱になっている場合が多いようです。

理想を言いますと、インプラント物を埋入するには、顎骨に十分な骨量があり、しかも骨質が密でなければなりません。
しかしながらこのような条件を満たす歯槽骨が少なくなってきているのが現状です。

そこで考え出されたのが、ドリルを使用せずに骨をできるだけ削らない方法でインプラント埋入窩を作成していく方法です。
このインプラントシステムが東洋人に適した術式であるとお考えになり、より安全で低侵襲にこだわった埋入テクニックを開発されたのが岐阜県の大口弘先生です。

OAM (大口式) インプラントシステム

大口先生は以前より、脆弱、または狭窄した骨への対応法としてドリリングをせずに、オステオトーム、コンデンサー等によって海綿骨をコンデンスしながら埋入窩を形成していく方法を実践されていたそうです。
しかし、一般的なオステオトームなどの器具は挿入時の抵抗が大きくマレッティングの必要があり、骨頂部の裂開を引き起こすという問題がありました。

そこで独自に開発されたのが、0.2mmごとにサイズアップさせたオーギュメーターです。
前歯部用、臼歯部用各16本から構成されます。(最小直径が0.5mm最大直径は3.6mm。)

基本術式

OAMインプラントシステムのプロトコルは、起始点の形成 (Marking)、リーミング (Reaming)、そしてエクスパンディング (Expanding) による床形成という「M-R-E シン プルシステム」が基本となり、インプラントの埋入手術が実行されます。

今回のベーシックコースでは豚骨を使用して実習を行いました。

【Marking 皮質骨の穿孔】

多くのインプラントシステムのプロトコルではイニシャルドリルが直径2.0mm程度にな るのに対し、この方法は骨頂部に0.7mmのマイクロイニシャルバーを用いてピンホール を設けます。

【Reaming リーミング】

市販のリーマーもしくはKファイルを使用して骨内の状況を把握する。

【Expanding 骨幅拡大】

オーギュメーターを使用して一段階ごとに穴を拡大していきます。

ドリリングの場合、骨頂部が削除され垂直的骨量が低くなるのに対し、オーギュメーターを使用する方法では骨頂部を拡げることにより、骨頂部が削除されないため垂直的骨量の維持、もしくは増加が期待できるという驚きの副産物もあるそうです。

また専用のツールはリーマー、ファイルのように指先で保持して反転運動させて使用するため、日ごろの慣れた感覚でインプラントオペを行っていけるという安心感があります。

リーマー、オーギュメーターには皮質骨を穿孔する能力が無いため、解剖学的に危険な領域をPerforationする可能性が少ないというのも安心して行える術式と言えます。

この様な指先の繊細な感覚を使いながら埋入窩を作成していく術式が女性に向いていると考えられる所以でしょうか。

まずはこの基本的術式を山口先生のご指導に従い一通り練習させていただきました。
スッテプごとに丁寧にオーギュメーターを使用して骨を拡大していきます。

その作業は上顎などの骨質の柔らかい部分には無理なく進めていくことができるそうですが、下顎の骨などで硬い骨部分にはドリルを併用して削合するハイブリッド法を教えていただきました。
実習では豚骨の軟らかい部分と硬い部分の両方で練習させていただきました。
骨の硬さをタイプ別に分類して下さったのがありがたかったです。

OAMインプラントシステムは骨幅の違いにより術式を分類します。
埋入部位の歯槽骨板が脆弱骨で幅広の場合と狭窄骨の場合と2つに分けて考えることが重要だそうです。

狭窄骨の場合は拡大し、それ以外の場合はコンデンス、海綿骨移動術を試みます。
これら術式の最大の目的は、既存骨を出来るだけ削らずに埋入窩を作成することです。

狭窄骨拡大をする事および海綿骨移動により、GBRの回避、または大掛かりなGBRを軽微にすることができます。
また、コンデンスにより初期固定獲得が可能となります。

OAMインプラントシステムの最大の特徴は、外科的侵襲を最大限に抑えて術後の腫脹や疼痛を極力抑える事ができ、何よりも安全な方法であるということです。
また縦切削をしないため4壁性のインプラント床となり血餅の保持が容易で初期固定も良好で血液供給も豊富であるため、予知性の高いインプラント埋入術となるそうです。

確かに私のような女性の歯科医師でも、この安全な方法でならインプラントオペをしてみてもいいかな?という気になりました。
もちろん、山口先生にご指導いただいて分かったことは、大多数の症例はまずドリリング法で行っているそうです。

まずは一般的な症例はドリリングで初めてみて下さいとご指導されました。
実際に、オーギュメーターを使用して骨を拡大していきましたが、1つ1つのステップが多いので、途中で疲れました。
山口先生も硬い骨への対処法として、ハイブリッド法を薦めて下さいました。
無理なく挿入できる深度までオーギュメーターを挿入し骨頂部のみを拡大します。
その後骨頂部よりも細い径のドリルでインプラント長まで形成します。

機械と手動をうまく組み合わせる事によって時間も短縮され、術者と患者様、両者への負担が減り効率的にオペが進められるということでした。

硬い骨への対処法として言えることは、無理な力は使わずに術式を切り替えることだそうです。
ステップバック、ジグリング、ハイブリッド、ボーンスリッティング法が挙げられます。

さらに、様々なテクニックに改良を重ねた結果、前歯部抜歯窩即時埋入法、前歯部狭窄骨に対する大口式オメガスリッティング法、また上顎洞に近接した部位にフィクスチャーを埋入するソケットリフト法など難症例に対応すべく素晴らしい術式が実践されています。

インプラント治療の難しさ、また難しい症例を何とか成功させていこうとする講師の先生方の努力と熱意が伝わる非常に有意義なインプラント講習会でした。

患者様にとっても、非常に安全な方法だと思いました。
今回この講習会に参加できて本当に満足でした。

歯科医師  大庭美和子

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インプラント治療におけるサージカルステントの有効性

こんにちは。
皆さんはインプラント治療で用いられるサージカルステントをご存知ですか?
今回は、近年インプラント治療のデジタル化により飛躍的に進歩を遂げているサージカルステントについて注目していきたいと思います。

<サージカルステントとは?>

術前に撮影したCT画像で計画したシミュレーション通りにインプラントを正確に埋入するためのガイドプレートです。
インプラント埋入の術前計画ではCTデータにより顎骨の密度や量、血管・神経の位置を確認してコンピュータでインプラント体のサイズや埋入位置、方向を決定します。

サージカルステントが導入される以前は、実際の埋入手術は術野を確保するために歯肉を切開して顎骨の形態を目視しながら進めていくという方法でしたが、術者の技量に依る部分もあり、事前に用意した埋入計画が正確に反映されないことや患者さんへの侵襲が大きいといった問題点がありました。
しかし、このサージカルステントを使用することにより、術前シミュレーションで確実に安全と診断された部分に正確な角度、深度でドリルを誘導し、埋入窩を形成することができます。

また、条件が揃えばフラップレス手術といって、ピンポイントで歯肉の除去を行った顎骨にインプラントを埋入することもでき、さらに、術前に補綴物を設計・製作することで即時に口腔の機能を回復することが可能になりました。

<サージカルステントの作製>

診査・診断の上、患者さんの顎の模型をとり、その模型上でマウスピースを作製します。次にこのマウスピースを口腔内にセットしてCT撮影を行い、CTデータをコンピューターに取り込み、インプラント専用のソフトウェアで3D画像化します。この3D画像をもとに埋入計画を立て、3Dプリンターでサージカルステントを作製します。
材料として剛性の高い樹脂を用いたり、十分な厚みを確保するなど破折やたわみに対する配慮も必要になってきます。

<サージカルステントのメリット>

以下にサージカルステントを用いた場合のメリットを挙げてみたいと思います

1. 従来と比較してより確実な埋入ができる
2. 顎骨の形態を考慮しつつ、最終的な補綴物までもイメージして、インプラント治療を行える
3. 歯肉を切開する必要がないため、疼痛や腫張を軽減できる(症例による)
4. 手術時間を短縮できる

<サージカルステントのこれから>

現在、国内でサージカルステントを取り扱っている歯科医院はまだ少数ですが、安全にインプラント治療を受けていいただくために非常に有効なシステムです。
インプラント治療におけるあらゆるステップがデジタル化されつつある中で、サージカルステントの使用は必須となってくるでしょう。

歯科医師 廣田小百合

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