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アーカイブ: 4月 2016

超高齢社会に求められる歯科医療
~訪問歯科医療と医療政策~

9acd87c7197e7988714bf0a6d3d55491_s新年度が始まりました。皆さんお花見は行かれましたか?私は今年もゆっくり花見には行けませんでしたが、朝夕の通勤路の桜がとっても綺麗で、花吹雪の中を歩く楽しみを少しだけ味わいました。

さて、今年度も歯科診療報酬改定があり3月に講習会に行ってまいりましたので、そのことについて少しお話したいと思います。

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現在の日本では、小児の虫歯は減少し、すべての年代で一人あたりの現在歯数も増加しています。歯周病も減少傾向にあるのですが、75歳以降では顕著に歯周病罹患率が増加し、歯科受診の割合が増えています。つまり、高齢化社会なので高齢者向け歯科医療対策が必要になっているということです。

現在の日本は、「超」高齢化社会であると言われているのは皆さん既にご存じと思います。高齢者の歯科治療の特徴としては、全身的な疾患との関わりも考慮しなければならないので治療の難度やリスクが高く、単に虫歯や歯周病を治すだけでなく、食べる、飲み込む、話す、笑うといった口腔機能回復がとても重要です。

厚生労働省より、歯科に関する方針として、「超高齢社会における地域包括ケアシステムの推進と医療機能の分化強化をはかりながら、効果的・効率的で質の高い医療提供体制を構築する」というが出されました。

ちょっと難しい言葉が続きますが、「複数の慢性疾患を有する患者に対し、療養上の指導、服薬管理、健康管理等の対応を継続的に実施するなど、個別の疾患だけではなく、患者に応じた 診療が行われるよう、医療機関 間の連携、医療介護連携、栄養指導等、地域包括ケアシステムの推進のための医師、歯科医師、薬剤師、看護師等による多職種連携の取組等を強化し、患者にとって安心・安全で納得できる効果的・効率的で質が高い医療を 実現し、かか りつけ歯科医として口腔疾患の重症を防ぐ」ことに力を入れて行こうということです。

ということで診療報酬の変更は、かかりつけ歯科医の評価、在宅歯科医療、医科歯科連携、などに重きをおかれた改定がされていました。

20160427ところで皆さん、訪問歯科診療についてご存じでしょうか?
歯科医院に通院出来ないけれど、口腔ケアや歯科治療が必要な方に対して、それぞれの御自宅や介護施設に歯科医師と歯科衛生士、コーディネーター(歯科助手)が定期的継続的に、または急患対応で随時お伺いして、口腔ケアや治療を行うものです。

私も週一回ですが、もう7~8年ほど毎週訪問歯科診療に伺っております。特に問題ない方は口腔ケアとして歯磨きや衛生指導を行い、治療の必要な方は虫歯の治療はもちろんのこと、詰め物や被せものを作成したり、入れ歯を作って調整したり、内科医師と連携して抜歯をしたり致します。全身管理下で歯科治療が必要な方は、総合病院や大学病院に御紹介し入院して歯科治療を受けていただき、退院後は我々が引き継ぎます。
このように、通院不可能な方でも、歯科医院に来て頂くのとほぼ同じ内容の治療を受けて頂くことができます。健康保険、介護保険使えます。

寝たきりや車いすの方の歯科治療は難しいのですが、リラックスして治療を受けて頂けるし、普段の生活や食事の様子がわかり、御家族や施設職員との連携がとりやすいことがメリットです。

3d726a89b8c25ffd9950bedc47356813_s特に口腔内に問題のない方でも毎週継続的なケアが必要な理由は、脳血管障害の後遺症で麻痺がある方や認知症のある方は御自分で歯磨きが困難であり、介護者による通常の歯磨きのみでは、なかなかしっかりとした口腔ケアまでは手がまわらないという現状があります。口腔内が不潔になると細菌が増え、誤嚥性肺炎や糖尿病、脳梗塞などのリスクが高くなることが知られています。

もちろんそういった全身状態の問題だけでなく、口から食べる、噛んで食べるということは脳の賦活化に役立ちますし、何歳になっても、季節の美味しい食材の色彩や香りを楽しんで、歯応えや味を楽しみながら食事をすることは、生きる喜びに他なりません。

認知症や麻痺で嚥下が出来なくなり、残念ながら口から食事がとれなくなった方は、鼻から食道にチューブを通す(経鼻胃管栄養法)か、もしくは胃に穴を開けてチューブを設置(胃ろう栄養法)し、そこから栄養剤を流して栄養をとらざるを得ません。それは生きていくための手段ではありますが、笑顔などの人間らしい表情が消えることが多いと言われています。なんとかまた元通り口から食事を摂れるようになるといいのですが、困難なことが多いです。

経鼻胃管や胃ろうの方は口から食事をとらないので、口腔ケアは必要ないと思われがちですが、逆に飲食で口腔内を洗い流すことがなくなるので、痰や口腔粘膜からの老廃物が口のなかに溜まり(痂皮といいます)、細菌の温床になるので、口腔ケアは必須です。歯が全く無くて総入れ歯の方も、義歯のチェックや調整、洗浄が必要です。義歯がとても汚れていることが多いです。

このように、残存歯の本数や義歯の使用の有無に関わらず、口腔内の衛生を保つことと、可能な限り咀嚼機能を維持することは、QOLの維持には欠かせません。

介護の必要な御家族のいらっしゃる方でまだ訪問歯科診療について検討されたことがない方は、一度ケアマネージャーさんや訪問診療を行っている歯科医院に相談されてみてはいかがでしょうか?

最期まで楽しくお話をして、美味しい食事をして頂くために、我々歯科スタッフ一同頑張っています。興味を持たれましたらお気軽に声をかけてください。

歯科医師 富永克子

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魔法の水!?オゾン水

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オゾン水、耳にしたことありますでしょうか。
オゾン水とは食品添加物としての使用を国から認められているオゾン(O3)を水に溶け込ませたお水です。
オゾン(O3)とは酸素(O)が3つ集まっているだけの物質のため、時間が経つとバラバラになり酸素(O)に戻ります。
つまり一切お水の中に残留しなく、身体に害がないのです。

ではなぜ、ただのお水ではなくオゾン水が良いと話題になっているかというと…
オゾン水の中のオゾンは酸素に戻る過程で、細菌やウィルスを殺菌・除菌したり、臭いの元の臭素を分解するので消臭・脱臭に役立つのです。

■ご家庭で家庭用オゾン水生成器でオゾン水を使用すると…

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・うがい、手洗い…風邪予防、口臭予防
・食品の洗浄…野菜についた農薬の除去、鮮度の長持ち、食中毒予防
・まな板、布巾…食中毒予防、除菌脱臭
・シンク、トイレ、お風呂…ヌメリやカビの減少、消臭
・赤ちゃん用品…哺乳瓶やおもちゃの除菌洗浄
・ペット用品…除菌脱臭
・美容…皮膚炎などの抗炎症、ニキビの鎮静化、美白、アンチエイジング (多くのヘアサロンやエステサロンでも導入)

などの効果が得られると言われています。

■歯科医療現場でも取り入れ始められています

前述したように、オゾン水は水と酸素のみで出来ていますので、薬品と異なり残留性がありません。
したがって、口腔内はもちろん、あらゆる器具・機械に使用可能です。
治療ユニットから出る洗口に使う水、歯を削る機械から出る水、スタッフの手洗い用の水、使用済み器具を洗う水、滅菌機械で使用する水などに用いる事により、

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☆細菌・ウィルスを殺菌・除菌
☆幼児・高齢者にも安心安全
☆院内感染予防
☆口臭予防

などが期待できます。

このようにオゾン水は、衛生管理が重要な医療現場には優れた最新治療のひとつと言えます。
これからも患者様が最高の治療を受けられるよう、最新機械・最新技術を学び得て出来る限り導入し、多くの方々に情報提供していければと考えております。

歯科医師 安原亜矢子

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